理事長の挨拶

  

  2018年から日本における看護診断の開発に挑戦しましょうー

日本看護診断学会理事長 江川 隆子

1991年に日本看護診断学会が発足して22年になります。しかし、本学会が抱える問題として、1)会員数の低迷、2)投稿論文の減少、3)学術大会への参加数の減少、4)大会への演題数の減少、などがあげられます。こうした現状の背景には、会員数が1000名前後という大きな壁がある中で、看護診断の発展を目標に、看護診断に関する研究が希求される一方、会員による研究がほとんど成されていなかったことが本学会の発展を阻んでいるものと考えられます。
 しかしながら学会設立20年を経た現在、改めて考えてみれば、本学会がNANDAIの翻訳のみに依存していてはならないということです。NANDA-Iの看護診断の開発は、原語が英語であり、日本と異なる社会文化的な背景の中行われてきたことを我々は十分に理解しなければなりません。
 本理事会は、昨年から「将来構想プロジェクト」の構想として、日本での使用に耐え、普及が目指せる看護診断を日本の文化的土壌で、医療制度も考慮しながら開発を行うと同時に、看護診断のみならず、看護過程における看護計画の要素に必須の成果や介入の開発も併せて開発することも意義があると決断しました。
その結果、12月の理事会で、以下の「将来構想プロジェクト構想」の策定計画が承認されました。

 プロジェクト1:
  日本看護診断学会の学会名に関する検討

 プロジェクト2:
  (1)日本における看護診断・成果・介入の実態及び要請に関する
     大規模調査

  (2)使用頻度の高いNANDA-Iの診断名の概念分析と診断妥当性の検証
 プロジェクト3:
  日本に必要とされる看護診断・看護介入・看護成果の抽出

 この策定計画の中で、プロジェクト2の(1)と(2)が平成301月からスタートします。そして、早速そのための核となるメンバーの推薦が始まりました。もちろんこの全ての策定計画が実現するまでには時間や経費の確保が十分でなくてはなりませんし、理事及び評議員・会員の皆さまの総意と参加・協力が不可欠です。
 会員の皆様とともに、看護の発展のために、日本での使用に耐え、普及を目指せる看護診断の開発のために挑戦したいと考えております。ご支援をよろしくお願いいたします。
            (20171210日 日本看護診断学会理事会資料より)